屋根の強度のお話し
スレート屋根は、フックボルトを屋根下地に引っ掛けて固定する工法です。
それゆえに、上方向への引っ張り強度が強い一方、横揺れに対しては弱いという性質があります。
また、老朽化したスレート屋根では、小さな地震でもフックボルトを起点にスレートが割れてしまう事があり、割れたスレートの破片や外れたフックボルトが真下に落ちてきて、危険な場合があります。
体験談(過去の震災被害例)
地震の揺れで建物が大きく歪み、スレート屋根が大損壊!
沢山の割れたスレート破片と共に、何百本ものフックボルトが落下しました。
もしその場所に稼働している機械や人がいた場合、大変危険です。
参考資料
フックボルト
スレート屋根を固定しているフックボルトです。下地鉄骨に引っ掛けて固定してあります。その為、上方向の力にはある程度強いのですが、横方向の力には弱いという性質があります。上方向でも大きな力がかかると、鉄骨下地の変形や『ねじれ』が起こることもあります。
スレート屋根 断面図
カバールーフ用ビス
カバールーフは直接鉄骨下地にビスで固定するため、上方向、横方向共に強度が向上し、鉄骨下地の『ねじれ』も起こりません。この事により屋根全体の強度が向上する(障子に障子紙を貼るイメージです)ので、地震対策としても効果が期待できます。またビスの頭の部分(外部にさらされる部分)はすべてステンレス製となっていますので、耐久面でも安心です。
カバールーフ(直接固定式)屋根 断面図
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スレート屋根の改修方法