スレート屋根の改修方法
大きく分けて二つの工法が有ります。一つは既存のスレート屋根を撤去し、新しい金属屋根を葺く撤去葺き替え工法、もうひとつが、既存のスレート屋根の上に新しい金属屋根を葺いていくカバー工法の二つの方法があります。さらにカバー工法には直接固定法と間接固定法があります。
間接固定法
- 金属屋根は、新しい下地にビス固定するため、既存のスレート屋根下地にビスを打たずに(スレート屋根に穴を開けずに)工事可能
- 石綿その他の粉じんの発生がほとんど無く、工事中の雨漏りの心配も無いので、構内が操業中でも工事する事が可能
- スレート屋根の歪みやズレが酷い場合も、工事可能
注)※屋根工事で発生する振動により、多少埃などの落下は有りますので、内部養生が必要な場合もあり、場合によっては、構内作業を止めていただく事があります。
直接固定法
- 一般的に使用されてきた方法で、既存のスレート屋根の上に金属屋根を被せて、既存の下地にビスで固定する工法。強風にもとても強い工法です。
※耐震補強が主目的の場合は、直接固定工事となります。 - 使用する部材が少ないので、軽量(屋根への荷重6kg/㎥程度)で、建物への負担が少なくかつ費用も比較的安価です。
- 建物内に粉じんやスレート片が落下する可能性がありますので、細心の注意をはらい工事を行います。
注)※屋根工事で発生する振動により、多少埃などの落下は有りますので、内部養生が必要な場合もあり、場合によっては、構内作業を止めていただく事があります。
撤去葺き替え工法
- 既存スレート屋根を全て取り外し、新たに金属屋根を葺いていく工法。
- スレート撤去費用と処分費用がかかります。
※アスベスト含有廃スレートの処理は、各自治体で定められた処分方法で、産業廃棄物として適切に処分します。 - 工事期間中は屋根が無くなるため内部養生を行います。状況により一時的に構内を操業停止していただくことがございます。
※屋根工事直下は危険区域とさせていただき、立ち入り禁止。 - 屋根重量の軽減。
- 母屋・梁などの補修が同時施工可能。
ラップ工法
- ラップ工法は、既存のスレート屋根材に含まれるアスベストを封じ込む工法です。
- 廃棄するスレート材が少量で済むので、高額なアスベスト処分費軽減可能。
- 既存スレート屋根を一度外し、①金属製フラットタイプの下地材を敷き②取り外したスレート材を断熱材として利用する(再敷き込み)③その上に金属製カバールーフを葺く。
スレート材を金属の屋根で挟み込む工法です。(3重葺き) - 施工後は地震時でもスレート材は落下しません。
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スレート屋根と石綿(アスベスト)のお話し